Chapitre 02 MONTROUGE
バカンスが明けるや否や、怒濤の下半期の営業が再開した
今期から、オーナーは少し体制を変えたようで、
その一つとして、一つ一つの花の仕上がりに対するこだわりが
以前に増して厳しくなった。
お客さんに出す花や、契約の生け込みの花など、
自分もあるところまで出来る様になったと思っていたが、
また初心に戻って必死に取り組まないと、
お店の変化についていけないような気がするので、
自然と気が引き締まった。
ぼくはというと、言葉の強化に加え、
今期からは以前にも増した積極性を全面に出していこうと決め、
元来の受け身の性格から一変する所存でいる。
プライベートでは、数ある自宅パーティーに呼ばれれば、
必ず参加して、積極性をアピールする練習などをしている。
以前のぼくからは考えられない社交っぷりである。
ということで、今期からのパリ通信は、語るつもりでいるので、
ご愛読頂いているみなさんには、気長に耳を貸して頂きたいと
願うところであります。
さて、もう日本でもオランダからの花の流通が始まって長いので、
こんな花が入ったと言っても、見ている花もきっと多いと思うので、
あえて説明は省かせて頂くけれど、こちらでも大輪のダリアをはじめ、
アジサイ、枝もの(ツルウメモドキなど)などが、
とてもいい状態で入荷し始めている。
バラは、こちらでも、エクアドルのものが人気で、
オーナーが愛して止まない「エスペランス」と「アバランチェ」
そして、国産のイブ:ピアッジェが今日もブティックを彩っている。
一人一人のスタッフが仕事に対して色濃く接するためなのか、
我らバティストは、今期からは人数も4人でこなしている。
必然と担当の仕事以外にも、気を配らなければならないし、
おかげで集中して仕事をしているせいか、
1日があっという間に過ぎていく。
今朝は、サン:ジェームスhttp://www.saint-james-paris.com/というホテルへ
バカンス後初のセッティングに行った。
パリにあるホテルのなかでは唯一のシャトーホテルで、
どのホテルにも勝る風格と気品がある。
ここに一歩足を踏み入れると、知らずと顔に力が入る。
ぼくの醸し出す雰囲気で、バティストの品を問われるような
感じを出してはいけない。いつも以上にテキパキと
仕事をこなして、ホテルの門を出るまでは、
足の爪の先まで緊張感を持ってやっている。
そのかわり門を出たら、すぐにまたアホ顔に戻す。
おなかも減るので、すぐにパンにかぶりつく。
生きる上では適度の緊張感も必要だけれど、
肩の力が抜けていることに越したことはない。
もっと自然に風格を身につけていきたいものである。
話はかわるが、先日、バカンスの最後の日に、
ボン:マルシェという有名デパートの前で
辻仁成と中山美穂夫妻に出会った。
ちょっとふっくらした辻さんと、
仕事の疲れか、若干やつれたミポリンに
この先の花屋で働いているのでまた来てくださいと
自分のことばかり話してしまった。
辻さんはいい人で、そんな話にもうなずいて
色々質問もして聞いてくださった。
みなさん、辻さんの本はすばらしいので読んでください。
ぼくもいま、「目下の恋人」を読んでいます。
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