blog du I'llony 世界一好きな花屋といってもらえるように 芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーオーナー谷口敦史のブログ

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2012年10月30日

それでも

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先日元スタッフがレッスンを受けに来てくれた。


10年やってると、辞めていったスタッフというのは2パターンで

義理を通して縁を残してく人と自分を優先して和を乱して去っていく人


去るときもチームを大事にしてくれた人とは、その後も縁がつながっている。


彼女もそんな風に縁を残してくれた一人だ。


花業界に身をおいているとなにか困ったときに横のつながりはほんとにありがたいので

こういう存在がたくさん増えてくれることは嬉しい。


しかし花業界に身をおいているのにうちのレッスンを受けにくるというのは

何かあったんだなぁと思っていた。


それは、不安定だった南青山店のことを心配して見に来てくれたのかもしれないし、

何かを抱えていて、俺に相談したいことでもあるのかなと思っていた


レッスンを終えて、話してみると、やはり抱え込んでいた。


この仕事は、時として 周りから見ると馬鹿らしいと思われることがある。

お金には換えがたい得るものが多すぎるのだ。


花の美しさに触れていられること 

笑顔を生み出すことができること

心が伝わる瞬間を見ることができること


それと引き換えに我々の多くは ワークライフバランス とかいうものを犠牲にしてしまう。

経営者としては、そこには挑戦して行かねばならないと常々思っているが、

拡大による質の向上を目指す上で、失われたものも多く

出来ていないのが現状だ。


そんな犠牲をはらっても、花屋で得られるもののほうがいいと、

この道を選ぶ人もいてくれる。


多くの花屋がそうだ。

だが、そういう決意があっても

本人だけの意思だけではどうしようもないこともある。


俺が聞いていて一番つらいのは

周りの人間の理解が得られないことだ。

どうしてそこまでしてやってるの?


こういう価値観の違いが埋められずになにか失ってしまうとしたら

ほんとうに悲しい。


そして、それでも好きだと言ってこの仕事を選ぶこの人を

俺は花屋として心から尊敬するし、なにかあったらいつでも力になろうと思う。

そして、そういう人のこれからの花を見るのが楽しみで仕方がない。


頑張れ!

なんかあったらいつでも来い。


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Auther

florist jardin du I'llony
creative director
Atsushi Taniguchi

谷口 敦史
1975年3月31日生まれ

芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーのオーナーフローリスト。 独学ながら自然のバランスと花のもつ色気をコンセプトにしたデザインが多くのブランドに認められ店内装花やイベント装花などを手がける。 企業への花をつかった商品企画や広告への花写真の提供など幅広く活動。 自身の撮影による写真集FLOWBULOUS(フラビュラス)は現在ISSUE3まで発刊し累計45000部突破。

多くの人に世界一好きな花屋がある人生の豊かさを感じてもらうことを目標に邁進中

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