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2007年11月 アーカイブ

2007年11月05日

96。

先日、仕事中に親から何度か携帯に着信があった。

いつもなら当たり前のように無視するのだが、

この時はなんだか嫌な胸騒ぎがしたので、掛け直してみた。

どうも緊急事態のような気がしてならなかった。

 

受話器の向こうではウチの親が、いつになく暗い、落ち着いたトーンで…

「あんな、仙台のおばあちゃんがな…」

 

そう言ったところで電波が悪く、電話が切れた。。

その続きが聞きたくない内容なのが、なんとなく想像できる。

ああ、遂にこの時が来たのか。。

いろんな思いが頭をよぎる。

 

しばらくすると、再び電話が鳴った。

恐る恐る出てみると…

「あんな、仙台のおばあちゃんがな……あさって誕生日やから花送っといて。」

「………。」

 

山口百恵が床にマイクを置いたように、僕は無言でそっと電話を置いた。

店の外では、冷たい秋風が落ち葉をかっさらっていく。。

 

後日…

「ありゃ120歳くらいまでは生きる。」という信頼できる筋からの情報。

何がともあれ、96回目の誕生日おめでとう!

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96の祖母に、鮮やかな蘭のアレンジを。

96て、ちょうど32歳の僕の3倍やん。すげー。。

 

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2007年11月13日

探訪。

その昔に都があった町には、古くからのとても風情のある路地が残っていて、

そこには人々の息づかいや温かみのようなものが感じられていい。

例えば京都の町家や東京の下町、そして今回久々に訪れた鎌倉…

時折、たまらなく歩いてみたくなる町である。

 

鎌倉の町並みは、言わずと知れた日本有数の観光地でありながら、

昔ながらの古い民家が集まる閑静な住宅街、という側面もある。

京都などはその辺りがうまく調和し、共存しているのだけれど、

鎌倉という町はうまく分離されていて、 住み分けられている。

ひとつ路地に入れば、ガラリと雰囲気は変わる。

 

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路地はいい。

タモリ倶楽部で取り上げられそうなテーマだ。

私服のタモリ氏が今にも出てきそうだ…

 

鎌倉の夜。

賑やかな商店街から、レトロな看板に誘われて狭い路地に迷い込むと、そこは別世界。

「ミルクホール」

鎌倉に詳しい人ならご存知な方も多いであろう、知る人ぞ知るカフェの名店である。

30年の歴史を持つこの店は、心地良くて、濃厚な深い時間を過ごすことが出来る。

歴史を感じさせる建物や内装から、レトロな家具,のんびり流れるジャズ,

こだわりの食器やメニューの数々,そして上品で丁寧な接客に至るまで、

全てにおいて非の打ちどころがなく、素晴らしかった。

 

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翌朝、鶴岡八幡宮横の近代美術館で、一本の樹木と出会った。

キササゲというノウゼンカツラ科の落葉樹で、ウンベラータのような大きな葉をつける。

僕が足を止めたのは、斜めに倒れかけていて不自然な場所に葉がついていることと、

丸まった猫らしきものが幹の上に座っているように見えたからであった。

 

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近くでしばらくその木を眺めていると、美術館の守衛さんが声を掛けてくれた。

ここで長く勤めているらしい守衛さんは、この木がここでもう55年になることや、

台風で倒れかけ、今はセメントの支柱でささえられていること、

毎年梅雨のころには花を咲かせ、秋になると実をつけることなどを教えてくれた。

 

そして今年は花も咲かず、実もならず、新芽も少しだけしか出なかったことや、

この木がもうほとんど枯れかけている、ということも淋しげに語ってくれた。

猫らしきものの正体は、幹の一部が変形したもので、朽ちかけてしまったけれど、

木が健康だったころには、しっかり顔まであったんだそうだ。

 

人よりも樹木の命は長い。

だから、僕らがその命の終わりを見届けなければならないのは切なく思える。

 

 

町に歴史あり。

今回の鎌倉探訪で、よりこの町が好きになってしまったようだ。

夕暮れどき、ミルクホールに後ろ髪を引かれながら、駅へと向かう。

昨日泊まったホテルニューカマクラの看板には、もう明かりが灯っている…

 

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アリガトウっていいよね。。

 

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鶴岡八幡宮の紅葉はまだ先だったけれど、 イチョウは鮮やかに色づいていた。

朝日で金色に輝くイチョウの美しかったこと。。

2007年11月28日

間。

「会話の合間に恋人たちは走る。」

デヴィッドシルヴィアンの詩で、僕の好きなフレーズのひとつだ。

これから始まる恋人達の、ときめきや心の揺れのようなものをうまく表現している。

 

「空気」や「呼吸」とも言い換えられる、この会話の「間」 というものは興味深いもので、

人と人の心のあいだにこそ神様は存在するんだとか、

会話には命がある、といった類のテーマを扱った映画や詩は実に面白い。

 

たとえ僕のように信仰心の薄いタイプの人間であっても、

この時期、何となく清らかで神聖な気分になるのは、

ひと月後にクリスマスを迎え、年が暮れていくのと、 どうやら関係があるらしい。

 

秋が終わっていく…

真っ赤に色づいた鳴尾御影線のケヤキは、散る間際で最高に美しい。

先日は京都の紅葉を通り抜け、秋とやらにしかとお別れを告げてきたところだ。

キンと冷えた空気に、一年の中で最も感受性が鋭くなる季節である。

 

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街はもう冬支度。

花の仕事もこれからピークを迎え、神戸ではまたルミナリエの季節が来る。

泉谷しげる氏の言葉を借りれば、季節を楽しむ余裕もなく、だけれど

やっぱりいい季節だな…

さ、いよいよ12月。。

 

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