blog du I'llony 世界一好きな花屋といってもらえるように 芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーオーナー谷口敦史のブログ

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2016年2月25日

君を待つ間

花屋の仕事で、花を束ねることというのは全体の1割にも満たない。


しかしながら、大きな目的の一つではある。

寿司職人でいうところの寿司を握るということだ。


寿司職人にとって、握る瞬間が大事なのか、お客さんがそれを食べた瞬間のどちらが大事かどうかはわからない。

花屋にとっても、それを依頼主が受け取ったときの喜び、贈り物として依頼主が渡したときの瞬間の喜び、もらった人がその後その花を飾っているとき、それぞれがどれも大切なことではあるが、


とかく、花屋を志しはじめた人側からみると、

花を束ねること。というのは大切な瞬間であるというのは確かだ。


それをある程度経験している職人からみると、


その瞬間までの準備、それをお客様にオーダーしてもらえることや、そのお客様がどういう気持ちで頼んでくれるかというところも含めての

準備がいかに大切で、それが見えていない部分だからこその崇高さを感じられることのほうが多い。

多いし、そういう部分にこだわりを持つタイプはいい職人になることが多く、いい花を束ねるようにも思う。


しかし、多くの場合、ほとんどの世界でこれを身につける順序は逆だ。

そして、多くの人が、その楽しさを知る前に挫折してしまう。


昨年の暮れにこういう記事を読んだ。そうだなぁと思うことが書いてあった。

ホリエモン「寿司職人が何年も修行するのはバカ」発言をミシュラン1つ星店オーナーはどう考える?

http://www.huffingtonpost.jp/qreators-/sushi-chef_b_8735234.html

おれが最近気付いて、よかったなぁと思うことは


教える側にも必要な我慢だ。


アイロニーでは、店としてのブランドを作るために、だれがつくってもアイロニーの花になるように、細かいところまでルールを決めている。

それを身につけるのは、ある意味おれが失敗してきたことをスキップできる反面、

長年かかって身につけたことを短期間で取得しなければいけないので難しくもある。

技術や知識の必要な職人の仕事では、仕事が仕組み化されていることも少ない。

仕組み化やマニュアル化した途端に失われてしまう美しさがあるという理由もあるだろう。


それでも、アイロニーは芦屋、東京、パリと3つの店があるからこそできることを手に入れたくて

仕組みづくりやマニュアルづくりでカバーしようとしてきた。


ひとつの店でずっとつきっきりで育てるのではなくて、

3つの店でそれぞれ自分を超える職人を育てていくのは至難の技だなぁと感じる。


それでも、やるしかないと取り組んでいるうちにはっとするほど綺麗なものを見ることがある。


自分のなかで、まだ早いとか、できないという制限をはずして、取り掛かることには大きな痛みが伴う。

情熱や努力も我慢も時間も必要になる。


しかし、取り組まないことにはできるようにはならない。


取り組んで、越えられない壁が出てきて、それはこの部分の基礎や下積みが足りないからだと気づく。

そういう回り道でもいいかもしれない。

回り道をたくさんしていくからには、誰もがやっていない道に気付いて、そして誰よりもすばやくそれをしていかないと

世界一好きな花屋だとたくさんの人に言ってもらえるようにはならない。

そういうことを気づかせてくれるほど頑張って仕事に取り組んでくれているスタッフたちに感謝だ。



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Auther

florist jardin du I'llony
creative director
Atsushi Taniguchi

谷口 敦史
1975年3月31日生まれ

芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーのオーナーフローリスト。 独学ながら自然のバランスと花のもつ色気をコンセプトにしたデザインが多くのブランドに認められ店内装花やイベント装花などを手がける。 企業への花をつかった商品企画や広告への花写真の提供など幅広く活動。 自身の撮影による写真集FLOWBULOUS(フラビュラス)は現在ISSUE3まで発刊し累計45000部突破。

多くの人に世界一好きな花屋がある人生の豊かさを感じてもらうことを目標に邁進中

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