blog du I'llony 世界一好きな花屋といってもらえるように 芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーオーナー谷口敦史のブログ

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2021年6月25日

全文公開【サロンメンバーのための谷口日記vol.153】

オンラインサロンで毎日書いてる経営日記を今日も全公開。

【サロンメンバーのための谷口日記vol.153】
6月24日
『おれの花と人。』

今日は新幹線でこのサロン日記を書こうと思って2時間半。
全然筆が進まなかったのだけど、品川から社宅までの間で
急にものすごく考えがまとまりました。
何年も違和感を感じていた事がスッキリしたように思います。

さて、どこから話しましょうか。
まず、これからの時代というか今の時代って、
SNSで情報が溢れかえってることによってだれでも情報を手に入れることができて
情報の価値が下がると言われています。

問屋さんとか花屋とかも、いい素材を見つけてきて、
それを武器に商売をしていたところは、
そんなすぐに情報が出回っちゃうので、意味がないということです。

さて、さらに、コモディティ化という言葉もよく聞きます。
これは、高い付加価値をもっていた商品の市場価値がさがって、
一般的に商品になってしまうというようなことです。

これも今の時代、情報によって、そのブランドの独自の価値のようなものが
簡単に真似されやすくなってしまって、独自性がどんどんなくなっていくと
いうような意味でよく使われています。

そして、こういう時代に、ではどうすればよいのかということで
言われているのが、人。なんですね。

結局モノが同じならば、誰から買うか?によって人は選ぶ。
ということがよく言われています。
ここまでの流れで、いやいやおかしいとかそれは違うよとかないですか?大丈夫?

さて、この話は置いといて、
あまり、声を大にしては言ってなかったのですが、
アイロニーを初めて数年後からずっと違和感を感じていたことがあったのですが、
そっちの話をしますね。

スタッフが育ってきて、仕事を任せていけることは喜ばしいことなのですが、
いまでも、よく違和感を感じることというのは、
例えば、わたしパリ店のエニーさんのブーケも好きなんです。
とか、
江口店長のブーケとても素敵でした!
とか褒めてもらうことがあるんです。

これは俺としても会社としても、褒めてもらわなきゃいけないポイントは
全然違っていて、
エニーの束ねているブーケも、江口の束ねているブーケも、
全部俺のブーケで、アイロニーのブーケなんです。

だから彼らとしては、エニーの束ねたブーケ、江口の束ねたブーケと
褒められることは、逆に評価を落としてしまうことになりかねない。
ここ↑わかってもらえますか?
これが難しいのです。

ここに違和感を感じてやめてしまうスタッフもいたと思います。
今は、入社前にしっかり話すようにしています。
これが今、これからの時代の人に価値を置く時代には、
そぐわないのではないか?という疑問が自分の中にもあったのです。

しかし、こういうことよくあるのです。
あってもなんか違和感を感じるんです。
本能的にというか、感覚が感じてることが正しいはず。と感じるのです。
そして、色々考えてみると、やっぱりそうかだからこういう風に
直感的に感じていたのか。と答えを論理的に説明できるようになる。
ということが多いです。

さぁ、これ、フローリストたちの人を評価してもらわない。
ということに感じてしまう人もいるかもなのですが、
違うのです。

アイロニーの花における人は、谷口なのです。
だから、アイロニーという会社で、はたらくみんなが幸せに
豊かに仕事を楽しんでいけるように、
アイロニーの花にこれからの時代に沿ったしっかりとして価値を
たくさんのっけて行こうと思えば思うほど、
花における人というのは 谷口 を全面に出さないといけないのです。

だから、単純に束ねている人が、束ねた。と思われるブーケを
束ねてしまっているようでは、アイロニーのフローリストとして二流ということなのです。
だから、おれがスーシェフ(フレンチレストランでシェフの次のポジションで
実際の料理を現場で取り仕切るポジション)なら、
いかに谷口らしく束ねるかをアピールするし、谷口はこう考えています。
谷口はこう束ねます。ということを発信しまくります。
それが自分の価値を高めることになるからです。

そして、そうやってクレバーに正しい仕事を確実に遂行することは
かっこいいのでモテます。という方法で、二番手でもモテを狙うでしょう。
そして、そういう人をたかう評価して給与をしっかり取ってもらっていくことが
会社にとっても有益です。
さて、スタッフの誰々さんの花が好き。とか
誰々さんが束ねてくれた花がきれいだったとか、
評価されるのに違和感を感じるのとは
対極的に
アイロニーさんのスタッフさんの対応がとても気持ちが良かった。
とか芦屋店のいずみんさんがメールで親身になって
相談に乗ってくれてとても気持ちよくオーダーできた。
とか花以外の部分で褒められることは、
あなたの花って綺麗ですね。と褒められるより
何倍も嬉しい。
おれには出来ないことをしてくれているので。

スタッフのみなさんの雰囲気が明るくて、花を頼んでしまう。とか
レッスンにまたいきたい。とか
これは、どういうことか考えた結果。
わかったのです。
『アイロニーの花は 俺の花で、俺が束ねている花は、
アイロニーみんなで束ねている花なのです。』
1人で小さな規模でするのなら別に簡単なことなのですが、
みんなで遠くまで行こうと思うと、
重要なキーワードだと思います。


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Auther

florist jardin du I'llony
creative director
Atsushi Taniguchi

谷口 敦史
1975年3月31日生まれ

芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーのオーナーフローリスト。 独学ながら自然のバランスと花のもつ色気をコンセプトにしたデザインが多くのブランドに認められ店内装花やイベント装花などを手がける。 企業への花をつかった商品企画や広告への花写真の提供など幅広く活動。 自身の撮影による写真集FLOWBULOUS(フラビュラス)は現在ISSUE3まで発刊し累計45000部突破。

多くの人に世界一好きな花屋がある人生の豊かさを感じてもらうことを目標に邁進中

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