blog du I'llony 世界一好きな花屋といってもらえるように 芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーオーナー谷口敦史のブログ

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2022年9月20日

青山店のスタッフ葉月ちゃんのウェディング@新潟

青山店のスタッフ葉月ちゃんのウェディング。

花屋のスタッフでもあっても日本のウェディングのシーンでは、
自分が働いている花屋が装花を担当できることは少ない。
基本的には式場と契約している花屋以外の持ち込みを認めているところが少ないからです。

新潟のワイナリーで家族だけで結婚式をすることになりましたと知らせてくれたのを聞いて、
アイロニーで花を飾っていい式場なら新潟まで研修チームを募って飾りに行くよと伝えました。
嬉しいことに沢山の花仲間が参加をしてくれて15人の研修枠は一瞬で埋まってしまいました。
研修費は装花費用となるので、豪華な装花がしてあげられると胸が踊りました。

8月に新潟に下見に行ったら、レストランの真ん中に大きな柱が2本立っていて、
予定されていたディナーのテーブルセッティングは柱を避けて窓側に流し
テーブルが配置されるようで、なんかしっくりいかない感じでした。

客として予約してランチをとりながらその柱をずっと見ていて、
この柱を活かせたらいい雰囲気になるだろうなぁと思い、
そうするともっと大掛かりになるので、費用が足りないから、
研修生枠をもっと増やすようにすぐに連絡しました。
結果的に22人の研修参加者が集まってくれました。

研修参加者が増えると、いろいろなマネジメント業務も増えて、
大変な部分もあるのですが、そんなことよりはるかにメリットの方が多く、
何よりこうやって何度も難しい仕事に参加していろいろな面で協力してくれた
花仲間がアイロニーのコミュニティをつくってくれていて、
それが世界一好きな花屋に近づいているかという最終目標のための指標になっています。

7月のフランスのクーランス城のファミリーのウェディングや、
9月のノルマンディのお屋敷でのウェディングにも研修参加者が集まってくれて、
予算以上の装花をすることが出来ました。

その時からずっと思っていたのですが、こういう研修って旅の要素が多くあって、
大事な経験になり新しい友達ができたり、大切な思い出になります。
結婚式を挙げる二人や親族にとってだけでなく、
花を飾る裏方の我々にとっても、大事な人生のひとコマなのです。

研修費によるメリットはクライアントにもありますので、
その代わりに我々も仕事を思いっきり楽しませてもらう。
そう思うと我々も、ムービーを残していきたいなとずっと思っていました。

それを実行しようと、いろいろ考えた結果。まずは自分でやってみることに。
動画用にレンズとジンバルなどの道具を買い足して、少しずつ練習して、準備していました。

当日は、装花監督であり、
動画カメラマンでもあります。

と思っていたら、前日にウェディングカメラマンは雇っていないという話を葉月ちゃんから聞いて、
え?そんなのダメだよせっかくなのに写真は沢山残した方がいいよ。
ということで、俺がそれもやるから。と勝手に名乗り出て、
急遽、新潟の通りかかったGUで安いスーツをら買いました。

当日は片手にジンバル片手に一眼レフの二台持ちで、
花のことをあれこれ口を出すという大道芸人のようなスタイルでした。

が、なんとかなるもので、花はもちろん、写真も、動画も、
なんとかお祝いの気持ちを表せるようなものが出来たと思います。

全ての仕事が終わっての打ち上げで、何度か泣きそうになったのですが、
今回のこの仕事にはいろんな思いがあったんです。

もちろん葉月ちゃんのウェディングへのお祝いの気持ちが一番ですが、
東京にも店を増やしてから、そして特にパリに出店してから、
スタッフたちとは昔芦屋店で横山と片岡とやってたころの友達みたいな感じでは無くなって、
年々、世代や仕事についてや、店についての考え方や、
立ち位置の距離も感じるようになっているなかで、
社員の大事なイベントに深く関われるということは、とても嬉しいことでした。

カメラマンとしてセレモニーやディナーの周りで撮影している時に、
葉月ちゃんのお父さんが話しかけてくれたのが印象に残っています。
男前で無骨な感じのお父さんだったのですが、なんか思ってたのと印象が違うな。
と声をかけてくれました。

その言葉を聞いて、あ、葉月ちゃんのお父さんは俺に対して
なにかしらの印象を持ってくれていたんだな、
そりゃあそうか大事な娘の仕事先の社長だもんな、
あぁ俺はどれだけ社員の家族のことを知っているのかなぁと思いました。。

いまは面接なんかでも聞いちゃいけないことみたいなのがあったり、
もし聞かれたくないこととかあったら聞かないようにしないとなと思ったりで、
パーソナルな部分を普段からも聞いたりすることも少なくなっていました。

感じていた距離というのは、俺が作り出しているものなんだろうなぁと思いました。
もともと仕事のことばかり考えてしまって、内に内に興味が向かうたちなので、
周りの人にあまり興味を持てない方なのですが、
今回は葉月ちゃんの家族の幸せそうな集まりをしっかりと近くで見ることができて、
とても大きな経験ができたと思っています。

俺に花を頼んでくれた葉月ちゃん、
それを実現させてくれた研修参加の花仲間の皆様、エグチン、さきちゃん、
留守を守ってくれたスタッフたち。そしていつも応援してくれる皆様に感謝です。
ありがとうございます。
そして葉月ちゃん、末永くお幸せにね!

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Auther

florist jardin du I'llony
creative director
Atsushi Taniguchi

谷口 敦史
1975年3月31日生まれ

芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーのオーナーフローリスト。 独学ながら自然のバランスと花のもつ色気をコンセプトにしたデザインが多くのブランドに認められ店内装花やイベント装花などを手がける。 企業への花をつかった商品企画や広告への花写真の提供など幅広く活動。 自身の撮影による写真集FLOWBULOUS(フラビュラス)は現在ISSUE3まで発刊し累計45000部突破。

多くの人に世界一好きな花屋がある人生の豊かさを感じてもらうことを目標に邁進中

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