blog du I'llony 世界一好きな花屋といってもらえるように 芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーオーナー谷口敦史のブログ

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2007年7月 Archive

2007年7月 3日

ライバルは。。。

7月3日 曇りのち晴れ





気がつけば2007年も折り返し。

例年6月から仕事も落ち着いてきて新しい事に取り組んだり、個々のスキルアップに取り組む時期だと考えています。しかし今年はHPリニューアルの影響か法人化の隠れた影響でしょうか、繁忙期である3月を上回る売り上げとなり、スタッフ一同朝早くから夜遅くまでがんばる日が多かった。

そんな中でも仕事に追われず、新商品のリリースなどにも踏み出すことが出来た。

ギフトフラワーのバリエーションに加わった、ボックスフラワーやロースタイル。特にボックスフラワーは今更?という感はありましたが、箱の形状にひと手間加え他社のそれとは少し差をもたせることができた。男性や企業など新しい需要への広がりをみせ、今後が楽しみな商品である。


やるなアイロニー。。。

また、メディアへの登場もちらほらあり、少し前の 家庭画報 に続き、25ansではクローズアップされたお客様がアイロニーを紹介してくださいました。 ありがとうございます。。
その他にも FRaU や 花時間 の取材もあり、今後の反響が楽しみです。


やるなアイロニー。。。


売り上げや認知度が高まってくると、それを上回る品質やサービスを提供していきたいものである。


アイロニーが成長してきて、クリエイターとしての僕個人の能力が出遅れているとサエナイ花屋になってしまう。。。


クリエイターとして僕が取り組んでいる仕事には、花をいけるということ、それを写真に撮るということ、クライアントに提案する絵を描くこと、花器をデザインする事。

とくに絵が描けるという能力の必要性は最近ひしひしと感じ、あれこれ書籍を読み漁ったり、独学ではありますが色々と試しています。


そんななか気づいた事があります。
 
 

構図の重要性です。
 
 


これは写真にも、花を活けるということにも共通してくることなので 構図力が高まれば、全てにおいてレベルアップすることが出来るのではないだろうか?


そしてそれは バランス という言葉につながる。

花の世界においてはほとんどの人がそれを感覚という言葉で済ませてしまっているように思う。

しかし、写真や絵画、グラフィックデザインなどにおいては多くの人がそれを論理的に理解し、何らかの方法で作品に反映させている。


黄金比や白銀比など、美しいと感じる最大公約数的なルールを多く知る事と、それを今僕がしている仕事に反映させる方法を見つけることは、今後を左右するほど重要なことのような気がする。

多くの書籍を読み漁ると難しいことがたくさん書いてありますが、あれこれ考えるより、やってみるほうが収穫は大きいと思うので気づいた事からどんどん試しています。


なにか面白い発見があったら、花や写真に反映させます。

アイロニー:タニグチ も 1:1.618 くらいが黄金比かも。


お楽しみに。

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2007年7月11日

一番大切な事は?

7月11日




先日より何度か雑誌の取材を受ける機会がありました。

ライターの方たちは、アイロニーに来るスタッフや生徒さんやお客様とは違った視点(つまりはその雑誌の読者の視点)から質問をされます。

取材を受けるという事は独自性が求められるということなので、

アイロニーらしい花を活ける上で一番大切な事は何ですか?という質問を受けます。

そんな時僕は素材選びでも、花合わせでもなく


信頼を得る事 と答えます。


お客様が最初に持っているイメージには明度があって、

輪郭まではっきりしてる方も中にはいらっしゃいますが多くの方は朧げです。


我々の仕事はそのイメージを形にすることなのですが、

お客様のイメージをなるべく忠実に再現することが出来るというのも花屋としての力量。

しかし、それ以上のものを提案することが出来るというのもまたその力量なのだと思います。


そして、それを気に入っていただくということ、

それを何度も何度も続けていくという事が

お客様の信頼という形になっていきます。


結果として、その花にはアイロニーの提案があり アイロニーらしさをつくっていく事が出来ます。


そのぶれのないアイロニーらしさは、初めてのお客様にも信頼をもたらしていきます。


そしてその信頼は、更なる提案へと繋がり商品の創作性やクオリティを高め、お客様の更なる満足へつながっていくのです。



信頼できる花屋があるという事。

それはお客様にとって、ステイタスにもなりえると思います。


ぜひ一度アイロニーにお任せください。
 
 
 
 
 

と、言って自分やスタッフにプレッシャーをかけてがんばっていきます。。。宜しくお願いしまス。
 
 
 


画像は色々な情報を聞き、お任せいただきご提案させていただいた 大阪心斎橋 STRASBURGOさんの定期装花。

いつもご信頼いただきありがとうございます。
 
 
 



この頃のタニグチブログにはオチがないねと厳しいご意見を頂いております。。。

今日は、そんな僕も見習いたいとっておきのブログをご紹介します。

花福日記

色々な同業者の方がブログを書いておられますが、これを発見したときは衝撃でした。

悔しいです。。。

がんばります。。。



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2007年7月19日

伝えるという技術

7月19日

行ってきましたアレックス・カンビ氏デモ。非常にクオリティの高い作品をたくさん見せて頂きこういう機会を作ってくださった主催者の方に心よりお礼申し上げます。

また会場では、タニグチブログ見てるよーと声をかけてくださる方もいて、多くの方と話できたのも嬉しい出来事でした。

8月には、フランスで長年活躍されており、日本とフランスの花を見事に融合されているフローリスト ryu kubota氏 が広島にてデモをされるそうです! →詳細はこちら

日本花業界、今年の夏はアツいですね。


さて今日は、伝えるという事について。

仕事としての希少性からか、ハイブランドへの定期装花はアイロニーがさせてもらっている仕事のなかでも大きく注目を集める部分です。質の高い仕事をし、担当の方やそのブティックにご来店される方に褒めていただくことは本当にありがたいし嬉しい事でもあります。

でも僕個人としてもっと嬉しい事があるんです。

きっとこの先何十年とこの仕事を続けていても、それはときどきこの仕事の素晴らしさを気付かせてくれるんだろうと思います。

その仕事はギフトです。


多くの人が 花屋の仕事と聞いてまず想像する仕事だと思います。

花束を束ねてプレゼントを作る。


花屋にとってはとても日常的な仕事ではありますが、

この仕事はそれぞれが非日常で特別なのです。



アイロニーはご注文いただくギフトフラワーのほとんどが発送するか、ご注文主が店に受け取りに来てくださるかのどちらかです。

でも稀に配達になる事があるんです。

贈られる方の花を受取ったときの表情を見ることができるということは、花屋に与えられた特権のようなものだと思います。

今までに何度も何度も繰り返し見てきても、それは僕のひねくれたドライなハートをもアツくさせます。

不意に綺麗な夕日なんかを見つけておおぉと思うあの感じと似ているような。。


僕達お手伝いをしている人間にもそんな感動与えるのですから、

人が人に花を贈って気持ちを伝えるという事はものすごい事なんだと思います。


そして僕らが日々束ねているその花の担う役割というのは非常に重要なのです。


実体のないものや精神論はあまり好きではないのですが、

その花を束ねる我々はもっとそこを深く意識するべきだと思います。


気持ちを込めるということ。


お客様の気持ちが贈られる方に伝わるようにするのは、スタイルやテイストやデザインではなく気持ちを込めるということなのだと思う。

そして最近になってそこには技術のようなものもあるんじゃないかと思うようになりました。


感情というのは活ける花に出るとよく言われます。

実際なくもないと思います。


であるならば、自分の感情をコントロールしてはどうだろう?

偲ぶ花をつくる時は、好きだったおじいちゃんを思いながら束ねてみるのはどうだろうか?

愛する家族を思い浮かべて束ねた花は、同じ種類の感情としてお客様の気持ちを伝えるのではないだろうか?


そんなあるのかないのかわからないこと。。。と自分でも思ってしまうけれど、

それをしないといけないくらい、僕らが束ねている花というのは重要だなと思う今日この頃であります。



あと、荷物を受取りに来たヤマト運輸のドライバーさんに笑顔でよろしくお願いします!というと

中継地点や配達先のドライバーまで大事に荷物を届けてくれるという説もあります。。。


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2007年7月29日

モチベーション

7月29日晴れ



フルタイムスタッフは連日遅くまでがんばってくれているので早く上がれる日はみんなで月に何度かうまいものを食べに行きます。

昨日は新規開拓をしようと先日開店の花を届けた有名串かつ店の姉妹店の鉄板焼き店へ。

広々としたカウンター席で心地よくおいしい料理を頂いてスタッフもご満悦で優雅な気分で帰ってきました。


そして久しぶりにのんびりしようとテレビをつけるとサッカー日本代表の3位決定戦が放映されてました。

バスケ以外にはあまり関心がないのですが、なんとなく最後まで見てしまった。


応援している方々には申しわけないのですが

率直な感想として


羽生うらやましいいいいいい。


と思った。



僕の中で悔しさという感情ほどモチベーションをあげてくれるものはない。

優雅な暮らしを思い浮かべてガンバロウと思う気持ちなど到底足元にも及ばない。


悔しい気持ちを味わいたくないが為に戦わない人もいるが、あの名高い美酒はいろんなものに例えられるほど気持ちいい。


僕がしているこの仕事は勝ち負けではないし、この業界はどうも同業者が仲がいい。

確かに得るものも多いし、業界全体が盛り上がらなければ本当の勝利もないだろう。


しかし自尊心を危険にさらしほんの数ミリの差で天国と地獄を味わうような場面があってもいいんじゃないか?

業界ではまだまだひよっこのアイロニーはもっと勝利の為には手段を選ばないヒール集団であってもいいんじゃないか?


と羽生の涙を見て自分の慢心に気付きました。


負けず嫌い。アイロニーはこれからも暑苦しい感じでがんばりたいと思います。


そして、がんばれ羽生!








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Auther

florist jardin du I'llony
creative director
Atsushi Taniguchi

谷口 敦史
1975年3月31日生まれ

芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーのオーナーフローリスト。 独学ながら自然のバランスと花のもつ色気をコンセプトにしたデザインが多くのブランドに認められ店内装花やイベント装花などを手がける。 企業への花をつかった商品企画や広告への花写真の提供など幅広く活動。 自身の撮影による写真集FLOWBULOUS(フラビュラス)は現在ISSUE3まで発刊し累計45000部突破。

多くの人に世界一好きな花屋がある人生の豊かさを感じてもらうことを目標に邁進中

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